実用化まで安全確保は間に合うか
ただ、政府が現時点で想定しているのは、ネットで心配されているような都市部というより、離島や山間地など僻地での配送だ。医薬品など緊急性の高いものの配送を先行してスタートさせ、そこから高層ビルの工事現場などでの撮影などへと拡大させていくことをイメージしている。
こうしたドローン活用の商用化をめざすためには、法整備や規制緩和とともに、ドローンの安全性能の向上という技術的な課題が大きな壁として立ちはだかる。今以上に速度や積載重量、航続時間などの機能を上げ、自動制御を行うコンピューターの性能も向上させる必要がある。軽くて大容量のバッテリーも必要だ。
まだ安全性に不安が指摘されているだけに、政府内にも「これから3年で実用化できるかは疑問だ」との声もあり、首相の思惑通りにドローン活用が進むかは不透明だ。