ブランド詐欺で逮捕された「ばびろんまつこ」こと松永かなえ容疑者(26)は一体どのような人物だったのか。
ツイッターで贅沢な生活をひけらかし、「セレブ美女」としてネット上で名を馳せていた彼女。だが、元同級生たちが語った松永容疑者の人物像は、どちらかというと「地味」なものだった。
佐世保の進学校で男子テニス部マネジャー
「秋冬物のお買い物は、アイテム一つに余裕でOL1ヶ月分のお給料か飛んでいく」「日本は夏も終わりのようですが、こちらはプライベートヴィラでプール開き!」「年収が1500万超えたあたりから自分より年収が低いであろう異性は自然と身近にいなくなる」――。
詐欺と商標法違反の疑いで2015年10月28日、京都府警に逮捕された松永かなえ容疑者は、ツイッターで「ばびろんまつこ」を名乗り、贅沢三昧な日常を披露してきたとみられている。
「ハイパーエリートニート」を自称する彼女が投稿する写真といえば、高級店での食事、リゾート地でのバカンス風景、有名ブランド品の数々。豊満な胸が強調されたセクシー写真も出し惜しみしない。男性からも引く手あまたのようで、恋愛相談が寄せられることも多く、格言めいた回答はファンにも好評だった。
そんな「キラキラ女子」「セレブ美女」となった現在の姿に驚いたのは、元同級生たちだった。
「彼女のいた特進クラスはおとなしい子が多かったので、その中では騒がしいイメージはありましたけど、正直あんまり印象に残ってないですね。こんなに派手な子ではなかった。ニュースを見て、ビックリしましたよ」
そう語るのは高校時代の同級生だ。長崎県松浦市出身の松永容疑者は佐世保市内にある県立の進学校に入学し、男子テニス部のマネジャーを務めていた。3年間特進クラスに在籍していたというだけあり、「優等生」のイメージが強いという。
「モテるキャラではない」が目立ちたがり屋の一面も
中学時代の同級生も「とにかく優等生という印象ですね。天才肌ではなく努力型。テストではいつも学年5番以内に入っていましたよ」と振り返る。
実際、勉強はよくできたようで、現役で岡山大学法学部に合格している。卒業後は、地元佐世保の大手テレビ通販会社に就職。その後、東京都内のIT企業に就職し、「美人広報」としてメディアに登場したことも何度かあったようだ。
だが、前出の同級生たちは、「美人」「モテる」という彼女をめぐる話にそろって首をかしげる。
「『モテる』という話は聞いたことないです。彼氏もいなかったんじゃないかな?」「男女とも友達は多かったですけど、そもそもモテるキャラではないですから。『可愛い』とウワサされたことですか?全くですね」
高校時代の同級生は「話題になってから写真を見たときは、正直こんな顔だったかな?と思いました」ともぼやく。どうやら彼女は、百戦錬磨をにおわせるモテモテぶりとは裏腹に、色恋沙汰にほとんど縁のない学生生活を送っていたようだ。
証言を聞く限りでは、とても同一人物の話とは思えない。ただ、片鱗が一切見えなかったわけではない。同級生の1人は「真面目ですが、目立ちたがり屋でもありました」と回想すると、こう続けた。
「そういえば、しゃべり方がお嬢様口調になることがたまにありました。学校になぜかバイオリンを持ってきたことも。当時はふざけてやっているんだろうと思っていましたが、今思えば『理想の自分』という部分もあったのかもしれない」
なお、これまで「ばびろんまつこ」と松永容疑者が同一人物だと「特定」できる情報はなかったが、同級生の1人は「実は、LINEのプロフィール画像が『ばびろんまつこ』のツイッター画像と同じなんですよ。同一人物で間違いないです」と「断定」した。