受動喫煙で子どもの虫歯は2倍以上に 

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   家族のタバコの煙を吸わされた子どもは、家族にタバコを吸う人がいない子どもに比べ、3歳までに虫歯になる可能性が2倍以上になることが、京都大学の川上浩司教授と田中司朗准教授らの研究でわかり、2015年10月21日付の英医学誌「BMJ」に発表された。

   研究チームは、2004~2010年に神戸市で生まれた7万6920人の子どものデータを分析、生後4か月時点での受動喫煙の状態と、3歳児の時点での1本以上の虫歯の状態や治療歴を調べた。家庭内の喫煙者の有無や、子どもがどの程度タバコの煙にさらされたかは、母親へのアンケートで確認した。

唾液が変化し虫歯菌繁殖

   その結果、約55%の子どもは家族に喫煙者がおり、約7%の子どもが煙を吸わされていた。家族に喫煙者がいる子は、いない子に比べて虫歯になる可能性が1.46倍になった。特にタバコを面前で吸われる環境にある子では2.14倍に高まった。米国の研究では、タバコの煙によって唾液の成分が変化し、虫歯の原因菌が繁殖しやすくなることがわかっている。

   この結果について、川上教授はこうコメントしている。

「喫煙者の多くは父親でした。子どもの健康な発育のために、大人は受動喫煙の問題に十分気をつけるべきです」
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