軽い症状より失明につながる重い病気に絶大な効果
そこで研究チームは、カロテノイドを豊富に含むホウレンソウとニンジンに着目、対象者の食生活をアンケート調査して、ホウレンソウとニンジンの食べる量を割り出した。そして摂取したカロテノイドの多さから5つのグループに分けて、加齢黄斑変性の発症率を分析した。その結果、加齢黄斑変性になるリスクは、カロテノイドを最も多く摂ったグループは、もっとも少ないグループに比べて35%低かった。特に軽中度の症状より、失明につながる重度の加齢黄斑変性のリスクを下げる効果が大きかった。
研究チームのチューアン・ウー博士はこうコメントしている。
「カロテノイドの中でも、ホウレンソウに含まれているルティンやゼアキサンチン、ニンジンに含まれているアルファカロテンの効果が大きく、40%以上もリスクを下げました。他のカロテノイドも25~35%下げていますから、日頃から緑黄色野菜をたくさん食べることが目の健康にもつながります」