「仕手筋」逮捕の長男は東大出「数理ファイナンス」専門家! 犯行は「マーケットインパクト」理論の「実践」だった?

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阪大大学院で「数学演習」「解析学」の授業を担当

   恭容疑者は12年4月、現在の阪大大学院(基礎工学研究科)の助教というポストを得た。阪大の15年度シラバスによると、他の教員と分担しながら「数学演習」「解析学」といった授業も担当していた。論文も多数執筆している。特に他大の教員とともに執筆し、14年に発表した論文は15年の「日本応用数理学会論文賞」を受賞している。論文のタイトルは、「マーケットインパクトの非線形性、弾力性、不確実性及びそれらの執行戦略への影響について」。

   「マーケットインパクト」とは、野村証券の証券用語解説集によると、

「自身の売り買いが売り値の下落や買い値の上昇をもたらすこと。市場流動性が十分でない場合や大量注文を出した場合などに起こる現象」

を指す。論文では、その概要を

「非線形性、弾力性、不確実性を考慮したマーケットインパクトの下でのリスク中立なトレーダーの最適執行数理モデルを提案し、これらの性質がトレーダーの執行戦略に与える影響について数値検証を行った」

と説明している。

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