「仕手筋」逮捕の長男は東大出「数理ファイナンス」専門家! 犯行は「マーケットインパクト」理論の「実践」だった?

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   バブル期には「兜町の風雲児」として知られていた加藤あきら(=日の下に高)容疑者(74)が、金融商品取引法違反(相場操縦)の容疑で逮捕された事件では、あきら容疑者と一緒に妻と長男も逮捕された。

   長男の恭(たかし)容疑者(36)は、「大阪大学大学院助教」という肩書を持ち、「数理ファイナンス」を専門にしている。自身の売買がどのように株価に影響を及ぼすかについても研究しており、論文も多数執筆している。恭容疑者は父親の指示をもとに株式の売買をした疑いが持たれており、自らの理論を「実践」していた可能性もありそうだ。

  • 容疑者3人は金融商品取引法違反(相場操縦)の容疑で逮捕された(写真はイメージ)
    容疑者3人は金融商品取引法違反(相場操縦)の容疑で逮捕された(写真はイメージ)
  • 容疑者3人は金融商品取引法違反(相場操縦)の容疑で逮捕された(写真はイメージ)

「長男がブログ書き込みや株式売買」との報道

   3容疑者は2015年11月17日、金融商品取引法違反(相場操縦)の容疑で東京地検特捜部に逮捕された。具体的には、2012年2~3月にかけて、当時大証1部に上場していた化学メーカー「新日本理化」などの株価をつり上げようと高値で買い注文を出した疑いが持たれている。

   あきら容疑者のブログには化学メーカーの株価について「大相場になる雲行きを呈してきた銘柄があります」などと高騰を示唆する書き込みがあった。各社の報道によると、実際の書き込みは、あきら容疑者の指示を踏まえて恭容疑者が行っていたようだ。相場操縦の手口を記したメモも押収されたといい、実際の株式の売買についてもあきら容疑者の指示で恭容疑者が行っていたとみられる。

   恭容疑者が自らの論文に記したプロフィールによると、06年に東大大学院数理学研究科の博士課程を修了し、数理科学の博士号を得ている。論文の中では、

「数理ファイナンス、特に市場流動性や金融リスク管理に纏わる数理的課題に対する分析 に興味を持つ」

とも自己紹介している。研究が実際の金融市場ともリンクしていることが分かる。

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