ネットユーザーの75%が「規制派」
とはいえ、大きな流れを見ると、歩きスマホは「規制」「予防」の方向に傾きつつある。アメリカ・ニュージャージー州で2012年に「歩きスマホ規制条例」が成立、違反者に85ドルの罰金が科されるようになるなど世界各地で条例化が進み、これをうけて日本でも鉄道会社や大手携帯キャリア各社がキャンペーンを実施し始めた。
JR西日本はNTTドコモ北陸支社と協力し、13年11月に富山駅や金沢駅、福井駅など北陸地方の代表的な駅の構内に啓発ステッカーを掲出した。JR東日本も電気通信事業者協会(TCA)、その加盟社であるNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクと15年11月、「やめましょう、歩きスマホ。」キャンペーンを共同で実施。JR東日本各駅の構内にポスターを掲出し、車内にディスプレイ広告を掲載した。その他、各キャリアは歩きスマホを防止するアプリなども公開し、予防に注力している。ただ、条例化に踏み切る自治体は未だ出てきていない。
ネット上のアンケートでも、罰則を設けて規制するべきだ、という回答が圧倒的に多い。13年4月11日から4月21日まで「Yahoo!ニュース意識調査」で実施された調査「『歩きスマホ』の規制は必要だと思う?」では、総投票数49747票のうち、75%が「必要だと思う」と答えている。