白鵬の奇襲「猫だまし」はユーモア? 批判相次ぐ中で、朝青龍、舞の海らが「理解」示す

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   横綱・白鵬が繰り出した「猫だまし」が角界内外で波紋を広げている。

   猫だましは、相手力士の顔の前で両手を叩き、虚を突いてかく乱させる戦法。本来は、はるかに力量の劣る格下力士が上位に挑むときに「奇襲」として使うもので、横綱がみせるのは極めて異例だ。

  • 白鵬が2度の「猫だまし」(2015年4月撮影  写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ)
    白鵬が2度の「猫だまし」(2015年4月撮影 写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ)
  • 白鵬が2度の「猫だまし」(2015年4月撮影  写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ)

成功後ニヤリ「一度はやってみたかった」

   2015年11月17日の大相撲九州場所10日目。関脇・栃煌山との取り組みだった。

   立ち会い直後、「パチンッ」という音が響いたかと思うと、白鵬はすっと左に動き、勢いよく突っ込んできた栃煌山を泳がせた。振り向き際に再度猫だましをお見舞いし、右四つで組み止め寄り切った。

   場内が騒然とする中、栃煌山の肩あたりをポンとたたくと、うっすらと笑みを浮かべる。支度部屋では、報道陣を前に「勝ちにつながったので、うまくいったと思う」「楽しんでます」などと話したといい、夜には自身のツイッターでも「一度はやってみたかった」とつぶやいた。

   一方の栃煌山は、しばし茫然とした様子で、報道陣に対しては「変化はあるかなと思っていたけど...」「悔しいです」と言葉少なに語ったそうだ。

   横綱の猫だましという前代未聞の出来事に、角界からは厳しい意見が飛んでいる。

   複数紙によると、北の湖理事長は「横綱としてやるべきことじゃない」と白鵬を痛烈に批判。また、藤島審判部副部長(元大関武双山)は反則ではないとしつつも「そういう相撲を取って、人がどう評価するか」と疑問を投げかけたという。

   不満をもった客も少なくなかったのか、場内の拍手はまばらで、お叱りのヤジも飛んでいたようだった。

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