2016年の参院選後をめどに解散すると表明している学生団体「SEALDs(シールズ)」に対して、一部有名人や政治家からの「文句」が絶えない。
堀江貴文氏をはじめ、橋下徹大阪市長ら現役政治家から厳しい意見が出ているほか、当初は評価しながら、厳しい立場をとるようになった人もいる。政治団体としての届け出も出したSEALDsの何が、彼らは気に食わないのか。SEALDsが持つ影響力の証かもしれない。
「雰囲気に流される人達」「政党を作れ」
SEALDs批判の急先鋒は堀江氏だ。これまで、国会前デモの盛り上がりを「相変わらず暇人笑」、政府の沖縄県名護市の辺野古埋め立てに抗議したことを「完全に『反対』するための有害団体になってますね」などとして、ツイッターでさんざんにこき下ろしてきた。
なぜ、ここまで批判するのか。自身のサイト「HORIEMON.COM」で2015年9月17日、「私がSEALDsをdisる理由」について、
「それはこういう小さい動きから国全体が間違った方向に導かれる事が多いからだ」
と説明している。
デモ参加者を「多くは法案を理解せず、本気で戦争になると思って参加してる雰囲気に流される人達だ」として、
「論理的に間違っている事を盲信して、雰囲気に流されて体が動いてしまう人は私は危険だと思う。だからしつこく否定する」
と持論を述べた。
SEALDsに否定的な意見を持つのは、現役政治家の間でも多い。
橋下徹大阪市長は9月5日にツイッターで「デモは否定しない」としつつも、
「デモで反対している人達。選挙で頑張れ。場合によっては自ら政党を作れ。そしてメディアから散々批判を受けろ。自分の考えなどそうは簡単に世の中に伝わらない。世の中を動かすなら、世の中からの膨大な批判に応えなければならない。安保法制反対!だけでは全く不十分だ」
と投稿していた。その後、11月22日投開票の大阪の知事・市長のダブル選挙では、SEALDs KANSAIが「大阪維新の会」批判のトーンを強めている。
民主党の長島昭久元防衛副大臣は11月16日、都内で行われた同党議員との討論会で、
「今の(パリ同時多発)テロを見てください。彼ら(編集部注=SEALDs)が言っているような『戦争反対!』で通用するはずがない」
と述べたと産経新聞が報じている。