投資初心者は儲からないのか?
突破口はコンピュータに運用を任せるシストレにあり

   株式やFX投資の失敗例に、「コツコツドカン」という言葉がある。少しの利益ですぐに決済してしまい、損失が出ている局面では価格が元の水準に戻るのを待っているうちに損失が膨らみ、結果的にドカンと大損してしまうことだ。プロと呼ばれるトレーダーも、最初は誰もがこうした失敗を経験するという。

   じつは、人間の心理は利益を得る局面ではリスク回避を優先して早く利益を確定しようとし、損失が出ている局面では損失を可能な限りなくそうとする傾向があるということが心理学者の研究で明らかになっている。それが「プロスペクト理論」だ。

プロのトレーダーは数々の投資経験から「心理的欠陥」を克服してきた!

   「プロスペクト理論」の実験で有名なのが、下記の2つの質問だ。皆さんもぜひ試していただきたい。

news_20151110142430.jpg

   質問1では、ほとんどの人がAを選ぶ結果になるだろう。確実に100万円もらえることを重視して、利益を得ることにリスクをかけたくないという心理が勝つためだ。

   質問2では、ほとんどの人がBを選ぶかもしれない。Aを選べば確実に100万円借金は減るのだが、200万円の借金の全額返済を求めて、ギャンブル性の高いBを選択してしまう。

   こうした結果が意味することは、人間は目の前に利益があると利益が手に入らないというリスクの回避を優先するが、損失を目の前にすると損失そのものを回避しようとする傾向がある、といえる。

   投資家の失敗談で、「買った価格よりも値下がりして、売りどきを探っているうちにどんどん売れなくなり、結局は塩漬けになってしまった」という話をよく聞くが、そうならないためには買った後で値上がりしたら着実に売る必要がある。買い値よりも高くなって、含み益(評価益)が出ている状態から、実際に売ることで利益を確定(実現益)にする、「利益確定売り」ではじめて利益を手にすることができるわけだ。

   つまり、人は利食い(利益確定売り)ばかりが早くなり、損切りはずるずる遅れて大損を出す羽目になる。無意識のうちに、そんな心理が働いているのだ。プロのトレーダーは、血の滲むような努力と投資経験を重ねて、こうした「心理的欠陥」を克服していることになる。

   では、投資経験の浅い初心者は儲けることはできないのか――。じつは、「プロスペクト理論」を簡単に克服する方法がある。それは感情のないコンピュータに運用させるシステムトレード(自動売買)を利用することだ。

姉妹サイト