想田和弘「禁じられるのは僕らの本だけではなくなる」
新たな選書では、保守派論客による著作が増えた。
丸善ジュンク堂の対応に、ツイッターなどでは、「バランスが取れた」という声がある一方、いわゆる「ネトウヨ」へ配慮しすぎなのでは、という意見もある。
社会学者の宮台真司さんは、11月13日の「荒川強啓 デイ・キャッチ!」(TBSラジオ)で、「選書が偏っているのは当たり前」だと指摘。安保法制が背後にある「民主主義フェア」が現政権批判の色合いを帯びるのは当然だとした。
また、『日本人は民主主義を捨てたがっているのか?』がリストから外れた当事者である、映画監督の想田和弘さんは、ツイッターでこう危機感を示した。
「つーか、『誤解を避けるため、想田や小熊や中野(編注:小熊英二慶応大教授、中野晃一上智大教授)の本をフェアから外す』を許していると、そのうちそれは『誤解を避けるため、想田や小熊や中野の本は書店に置かない』になり、『想田や小熊や中野の本は出版しない』にエスカレートするよ。しかも禁じられるのは僕らの本だけではなくなると思います」
なお、フェアは、12月12日まで約1か月開催される予定だ。