通販やアダルトグッズ店にも。くれぐれも医療者の診察・指導を
心理的な要因から性交痛に悩む「美しき30代バージン」さんが、「パートナーとの初セックス」を夢見て、日々自宅練習に励むサイトをのぞいてみた。
「少し左右に動かしたり、引いてまた入れたり、前後させたり。ちょっと怖いけど練習しました。以前より奥に押し込んだつもりだったのに、入っていたのは約3~4センチだけ」
「今回、膣の奥に挿入できているのを確認できて、私、よくここまで出来るようになったなあ、と。半年前には考えられない光景です! 膣の奥に突き当りがあるらしいけど、そこまで行ってみたい。先生曰く、膣の3センチ以降は感覚がないというけれど、本当かしらねえ」
この膣ダイレーター、専門の産婦人科クリニックでの値段は1セットで1万円から1万数千円前後。しかし、輸入品も含めて市販製品が数多く出回っており、通販では6~8千円ほどで手に入る。また、アダルトグッズショップでも通販同様の値段で売っている。いちおう「挿入障害」の改善を銘打っているが、「愛され女になるために」などと、膣の締まりを良くすると称する多くの「膣トレグッズ」の一種のような宣伝の仕方がされているのが現状だ。
女性の一番デリケートな場所に挿入する器具だ。自分に合った物を選ぶ必要があるし、とりわけ衛生面に注意しなくてはならない。日本性科学会では「使用の際は、医療者の診察・処方・指導を受けてから」と呼びかけている。