2014年4月に起きた韓国の旅客船、セウォル号の沈没事故で、乗客を救助せずに脱出したとして殺人罪に問われていた船長のイ・ジュンソク被告(70)ら乗組員15人に対する上告審判決公判が15年11月12日、ソウルの大法院(最高裁)であった。裁判官全員が殺人罪で船長に無期懲役を言い渡した2審判決を支持し、上告を棄却した。船長の無期懲役判決が確定することになる。
韓国の裁判は3審制で、14年11月の1審判決では船長の「未必の故意」が認められないとして殺人罪は適用されず、遺棄致死罪などで懲役36年を言い渡していた。15年4月の2審判決では一転、乗客に脱出命令を出していなかったとして殺人罪を適用し、無期懲役判決を言い渡していた。