「貼る温度センサー」を東大開発 赤ちゃんの体温計などに応用期待

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   薄くて軟らかく、くにゃくにゃと曲がる温度センサーを東京大と米テキサス大の研究チームが開発、2015年11月10日付の米科学アカデミー紀要電子版に発表した。絆創膏(ばんそうこう)のようにどこにでも貼り付けることができるので、赤ちゃん用の体温計などに応用できる。

   東京大大学院工学系の横田知之特任助教と染谷隆夫教授らは、アクリル酸などを主成分とする特殊な樹脂に黒鉛などを添加して「電気を通すインク」を開発した。このインクは、温度の変化に合わせて電気の通り方が変わるため、厚さ0・015ミリの薄いプラスチックのシートに印刷すれば、印刷部分が温度センサーになる。瞬時に温度を測定することができ、誤差は1度の50分の1以下という高精度。ラットの肺の表面に貼り付けて呼吸時の微妙な温度変化を調べる実験に成功した。

   研究チームは3年ほどで実用化したい考えだ。赤ちゃんの体温計以外にも、手術後の患部に貼り付けて炎症が起きていないかチェックしたり、体の各部分に貼り付けてスキーウエアの保温状態を調べたりするなど、様々な分野で応用が期待できるという。

  • プリンタブルなフレキシブル温度センサー
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