共産党が提案した「国民連合政府」構想をめぐる賛否で党内が割れている民主党に、「解党論」が浮上している。解党した上で維新の党と合流して新党を結成し、16年参院選に向けて自民党に対抗しうる勢力を結成したい考えだ。
前原誠司元外相らがこの方針を岡田克也代表に申し入れる方針だが、岡田氏は「ご心配いただく必要はない。執行部は私だ」と強気だ。ただ、内閣支持率が回復する一方で民主党への支持は伸びておらず、すでに党内では「解党的出直し」を求める声が出ている。今後解党論が勢いづく可能性もあり、岡田氏は前原氏との立ち話で「いい話ができた」と意味深だ。
前原氏とは「非常に穏やかに、中身は言わないが、いい話ができた」
「解党論」を提唱しているのは、前原氏と民主党の細野豪志政調会長、維新の党の江田憲司前代表ら。都内のホテルで会談し、野党再編に向けて民主党が解党すべきだとの認識で一致。近くその内容を岡田氏に申し入れる。
ただ、岡田氏は11月12日夕方の会見では、こういった動きには慎重姿勢を見せた。3人が「今、どういう話をしているかは承知していない」としながら、「ご心配いただく必要はない。執行部は私だ」と述べ、3人の動向が民主党のあり方に与える影響は小さいとの見方を示した。
ただ、岡田氏は共産党の提案には、
「理念、政策があまりにも違う中で一緒の政府というのは無理がある。これは私の一貫した考え方だ」
と一貫して否定的で、少なくともこの点では3人と共通している。実際、水面下では様々な動きがあるようだ。岡田氏によると、11月12日午後に行われた園遊会の場では、前原氏と「立ち話」をしたという。
「だいぶ話し込んだが、立ち話の中身をご披露するような野暮なことはしない」
と内容は明かさなかったが、
「今日お話しして、非常に穏やかに、中身は言わないが、いい話ができたなとは思っている」
と意味深だ。