業績不振にあえぐ外食チェーンの日本マクドナルドホールディングス(HD)とワタミが、2015年11月11日に決算を発表、ともに最終赤字となる厳しい経営が続いている。
中国での使用期限切れの鶏肉の使用問題や商品への異物混入などで売り上げが大幅に落ち込んでいる、日本マクドナルドHDの2015年1~9月期の決算は、最終的な損益が2001年に株式を上場して以来、最大となる292億円の赤字(前年同期は75億円の赤字)となった。同期間の売上高(既存店ベース)は前年同期比20.2%減の1375億円だった。
日本マクドナルドHDは、全国にある約3000店舗のうち収益の改善が見込めない131店舗を年内に閉鎖するとともに、メニューを刷新するなどして業績の回復を目指す。
一方、居酒屋チェーンを運営するワタミの15年9月中間決算(連結ベース)の最終損益は20億円の赤字となった。赤字幅は前年同期の41億円から縮小した。売上高は10.3%減の696億円。66か店の不採算店舗を閉鎖するなどコスト改善効果はあったものの、売上高や来客数は伸び悩んだことが響いた。
16年3月期の連結業績見通しは、介護事業の子会社を損保ジャパン日本興亜ホールディングスに210億円で売却した売却益を計上することで最終損益は130億円の黒字(前期は128億円の赤字)に上方修正した。