大学生の約6割が「薬物は入手可能」だと考えていることが、関西4大学(関西、関西学院、同志社、立命館)による共同意識調査で明らかになった。
4大学は2015年4月に入学した新入生計2万6576人を対象に、調査を実施。2万3012人から回答を得て、11月10日に結果を公表した。
薬物使用については、92.2%が「どのような理由であれ、絶対に使うべきではないし、許されることではない」と回答。一方で「他人に迷惑をかけないのであれば、使うかどうかは個人の自由」と答えた人も6.0%いた。
「薬物を手に入れようとした場合、どの程度むずかしいと考えているか」との質問では、35.8%が「少々苦労するが、何とか手に入る」、24.9%が「簡単に手に入る」と答えており、約6割の大学生が「入手可能」と考えていることが分かった。
理由については「入手する方法は知らないが、報道等でこれらの薬物に関する事件が増加しており、簡単に入手できると感じるから」が64.6%にのぼった。実際に入手方法を知っていたり、販売されているのを見かけたたりしたことがあるという人は、それぞれ数%にとどまった。
また「薬物が使用されているところを直接見たことがあるか」という問いには、5.7%が「ある」と回答。また「周囲に薬物を所持したり、使用している(いた)人がいるか」との問いでは、3.5%が「いる(いた)」と答えた。具体的な種類では「大麻」が最も多く30.0%。シンナーなどの「有機溶剤」が18.4%、いわゆる「危険ドラッグ」が14.7%で、これに続いた。
4大学は薬物乱用防止に関する共同声明を発表した2009年以降、毎年同様の意識調査を行っている。