ラグビー日本代表の五郎丸歩選手(29)が東京都内のホテルで夕食付交流会をすることになり、その価格を巡ってネット上で話題になっている。まるでタレントのディナーショーみたいだというのだ。
「大きく言えばディナーショーかもしれませんが、現役選手ですのでイメージが違います。こちらでは、交流会とかトークイベントと呼んでおり、ディナーショーという伝え方はしていないです」
小学生も9000円の「お子様ランチ」
2015年12月20日夕に交流会が開かれるホテル椿山荘東京では、営業企画課の担当者がこう話す。
ホームページ上の案内や報道によると、「スクラムトークの夕べ」の交流会で、五郎丸選手は、話題を集めたラグビーW杯のことや豪レッズでプレーする抱負などをファンらの前で話す。続いて、質問やふれあいのコーナーが設けられ、直筆サイン入りグッズもプレゼントされるそうだ。トーク前には、和食の「箱盛り御膳」や小学生は「お子様ランチ」が振る舞われる。
ネット上で話題になっているのは、交流会の参加費だ。
税込みで1人1万6000円、小学生は9000円となっており、スポーツ選手のファンミーティングにしては高すぎるのではないかというわけだ。「ディナーショーみたいな値段」「さすがにこれは少し引いた」「小学生はもうちょっと安くしてあげても...」といった声が相次いでいる。
一方で、結婚式場にもなっているホテルの料理が付くだけに、参加費に理解を示す声も多い。「ディナーショーみたいなもんなんでしょ?」「まあ相場と言えば相場かな」「プロなんだし儲けれる時に儲けて良いだろ」などと書き込まれていた。
椿山荘東京の担当者は、ホテルが交流会を主催するとしたうえで、ネット上で参加費が賛否両論になっていることについて、次のように説明する。
「料金的にギリギリの設定でやっている」
「もちろんビジネスが大前提になっていますが、ラグビー人気を盛り上げることにも気を遣っています。そんな中で値段を上げても仕方がないと考えましたので、料金的にギリギリの設定でやっているんですよ」
8月24日夕に椿山荘東京で行われた「さかなクン」のトークショーでは、大人6500円、小学生4200円と安くなっていたが、これは夕食がコストの低いブッフェ方式だったほか、ホテルの60周年記念をPRするイベントになっていたからだという。
ホテルでは、仕事として来てもらうので、五郎丸歩選手には謝礼金は出すとした。ただ、交流会は、五郎丸選手側から提案されたものではなく、出演者をやり繰りするキャスティング会社が企画したとしている。
交流会の予約は、11月17日の朝から受け付けるが、報道後の10日夕から、ホテルには電話での問い合わせが相次いでいる。翌日夕までに数十件あったそうで、特に男性からの電話が多いという。その内容は、「握手できますか」「写真を撮れますか」「どんな衣装で来るのですか」などで、中には、「タックルできますか」という質問まであったそうだ。
五郎丸選手は、最近タレントのようにメディア露出が多いが、所属のヤマハ発動機やCMなどのマネジメント会社では、「あくまでもラグビー選手であり、タレントとして活動するわけではない」と言っている。