京都市の公立小学校に通う6年生の男子児童(12)が喫煙しているとし、教員が辞めるよう指導したところ、「大麻も吸ったことがある」などと語り、その証言に信憑性があったため京都府警は捜査に乗り出した。
京都では2015年に入り、未成年による薬物事件が急増している。15年10月には男子高校生4人が大麻を所持していたとして逮捕された。高校生らは知人から譲り受けた大麻を無料通信アプリ「LINE」を使って売買していたが、小学生はどんなルートで手に入れたのだろうか。
小学校の「禁煙指導」でわかった
京都市教育委員会によれば、この小学校は生徒の「禁煙指導」を強化していた。そうした中、ある6年生男子がタバコを吸っているという情報を得て、15年10月14日に問いただしたところ喫煙を認めた。この男子は、さらに「大麻も吸ったことがある」と話したという。男児は大麻の吸引方法やどんな経路で入手したのかを具体的に説明したため、小学校は信憑性が高いと判断し、保護者と連絡を取ったうえで教育委員会と京都府警に知らせた。教育委員会は、
「京都市内で小学生が大麻を吸ったなどという話はこれまで聞いたことが無い」
と話している。
京都府警少年課に取材してみると、
「現在は捜査中であり、実際に小学生が大麻を吸っていたのかどうかも含め話すことはできない」
という事だった。そして男児の周辺からは大麻草や吸引器具などはまだ見つかっていないのだという。それでは男児の狂言だったのか、というと、そうではないらしく、何らかの具体的な背景があることを匂わせていた。