予防薬は医師の処方が必要、重い人は病院へ
この薬について、埼玉医科大学神経内科の荒木信夫教授が解説した。
「片頭痛の予防薬が今、4つできています。頭痛のメカニズムが分かってきたので大本から断つという考え方です。2か月間毎日飲むと、頻発する頭痛はたいてい抑えられます。ただし、痛みが出てから飲む市販薬と違って、予防薬は医師の処方が必要です。条件が3つあります。(1)かなり強い痛みが月2回以上ある人(2)日常生活に支障のある人(3)アロディニアのある人、です。症状の重い人はぜひ頭痛専門外来や神経内科、脳外科を受診してほしいですね」
立川「でも、毎日薬を飲むのは抵抗があるという人もいるでしょう。そんな人にオススメの予防法のエクササイズがあります。片頭痛だけでなく、緊張型頭痛の人にも効きますよ」
ここで、埼玉精神神経センターの坂井文彦医師が登場し、自宅でもオフィスでもできる簡単な2つの「頭痛体操」を実演した。1つ目はこうだ。
(1)立ち上がって腕を前に出す。足は肩幅に開く。顔は正面を向いたまま。
(2)その姿勢で体を右へ左へとグルングルンと何回かひねる。目安は2分。
続いて2つ目も簡単。
(1)腕を、リュックを背負うように前に回す。
(2)腕を、服を脱ぐように後ろに回す。これも目安は2分。ただし両方とも頭痛がある時はやってはいけないという。
ビビル大木「こんな方法でどうして効果があるのですか?」
坂井医師「コレ、日本頭痛学会で推奨している方法ですよ。仕組みはよくわかっていませんが、首周りから肩甲骨の神経が刺激されて、ボロボロになった視床に良い影響を与えます」