イギリスでも「ガスパン遊び」流行る
流行の背景には、「ガスパン遊び」に使うガス類の使用を取り締まる法令が今のところ整備されていない、ということがあるようだ。
2014年から所持、購入(譲渡)、使用の禁止が当時の薬事法(現医薬品医療機器法)で定められた危険ドラッグや主成分のトルエンが毒劇物取締法の指定成分となっているシンナーと違い、ライターや制汗スプレー、燃料ガスボンベのガスは吸引しても法律違反に当たらない。それに加え、これらの製品はホームセンターやネット通販などで簡単に入手できる。
「ガスパン遊び」は海外でも広がっている。イギリスでは、ここ数年の間に死亡者も続出。イギリスの地方自治体も14年に警告情報を出し、笑気ガスの乱用防止に取り組んでいる。
相次ぐ国内事故と海外での流行。そうした状況を鑑みてか、笑気ガスについては日本でも規制が進む。厚労省は15年9月末、医薬品医療機器法にもとづき、販売業者への取り締まりを強化するよう各都道府県に通知した。全国の県警も、ホームページやツイッターアカウントなどで購入を控えるよう呼びかけている。