とろける甘さそのまま「薬用チョコレート」 糖分と脂肪を半減

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   主成分のカカオが健康にいいことがわかっているのに、糖分と脂肪の多さがネックになっているチョコレートだが、2015年10月、英ロンドンで開かれた世界チョコレート・フォーラムで、米の「クカ・ソコ」社が糖分と脂肪分を市販製品の半分に抑えた「薬用チョコレート」を出展して話題になった。

   2016年からまず南米で販売を開始する。

コカの葉の抽出物使い苦み取り除く

   カカオには、抗酸化物質のポリフェノールやミネラル、カルシウム、鉄分などが豊富に含まれており、血糖値を下げるなどの健康効果があることが知られている。しかし、市販のチョコレートの多くは糖分と脂肪の割合が約70%。ちょっと食べ過ぎただけで、健康効果がマイナスになる心配があった。この欠点を補おうために、牛乳成分を一切入れないダークチョコレート(別名ブラックチョコ、ビターチョコ)が発売されているが、カカオの苦みが強く出て、「あのとろける甘さがなく、チョコらしくない」と敬遠する人も少なくない。

   天然のカカオは苦みが非常に強く、とても口にできるものではないといわれる。そのため市販のチョコレートは、牛乳成分や砂糖で苦みをやわらげているが、同社の開発チームは、コカの葉の抽出物を使い、苦みをある程度取り除くことに成功した。このため、チョコレートの甘さをほぼそのままに糖分・脂肪分を市販製品の半分の35%にすることができたという。

   開発担当のグレゴリー・アーロニアン氏は「最終的には糖分と脂肪分を10%以下に落とすよう研究を続ける」とコメントしている。チョコレートは「ギルティー・プレジャー」(後ろめたい喜び)と呼ばれてきたが、堂々とほおばれる日が近い!?

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