広く試供品を配って「使ってもらう」に重点置く
萩生田さんによると、人気のあった「コラーゲン10000+ビタミンC1000」から2011年に「うるアップコラーゲン」という「新ブランド」に切り替えたのは、チャレンジだったそうだ。今まで継続して使っていた製品に満足していた消費者を、別の製品に移行させるのは容易ではない。多くの消費者に製品の良さを理解してもらうため、初めから広く試供品を配って「使ってもらう」に重点を置いた。
「発売当初は、コラーゲンの量の多さを求める人がいなかったわけではありません。しかし使っていただくと、この製品の良さを分かっていただけたのです」
利用者からは、溶けやすさと「コラーゲン臭」の低減という2つの訴求ポイントを高く評価する意見も寄せられ、手ごたえをつかんだ。ターゲット層は40代以上の主婦だが、パウダー型の製品がこの層にアピールする点がもうひとつある。同じ分量のコラーゲンを摂取するなら、ドリンク型よりも「お得」なのだ。主婦は価格に敏感なので、「経済効果」を実感しやすい。以前はとり込めなかった新規の購買層も増えたという。
発売から4年が経過し、固定客をつかんできた。多くの競合品がひしめくなかで、これまで積み重ねてきた技術力を背景に「コラーゲン製品の老舗」としてほかにはない価値をいかに伝えていけるかが、ロッテの腕のみせどころだ。