「南沙で何かあっても、それは日本に対してのメッセージではない」
安全保障についても持論を展開した。
「南沙の問題を棚上げするくらいの活発な経済政策のやり取りとか、お互いの目先のメリットにつながるようなバイ(2国間)の交渉とかをやっていかないといけない。大人の知恵として」
などと経済交流を深めて南沙諸島の問題を「棚上げ」すべきだと主張。キャスターが
「経済の関係が深まれば中国が埋め立てをやめてくれるかというと、なかなかそうはいかないのではないか」
と疑問を投げかけると、日中間の経済関係が強化されたとしても、直接的には南沙諸島の埋め立てが止まるわけではないとの見方を示した。直前の「棚上げ」論と整合するかは微妙だが、いずれにしても日本は南沙諸島の問題とは距離を置くべきだとの考えを示した形だ。
「そこは、直接日本には関係ない。あまりそんなにコミット(関与)することはないわけで、むしろ日本ができることは、やはり貿易、人的交流、科学技術と得意分野で中国との溝を埋めていくことが一番求められていると思う」
「南沙で何かあっても、それは日本に対してのメッセージではない。日本は日本として、独自路線で対中国、対韓国の日本らしい外交をしていくということに徹するべき」
日本政府は、米艦船が中国による人工島の12カイリ内を航行したことに対して支持を表明している。野田氏はこの点でも政府に異論を唱えた形だ。