日本でも人気、皮膚をきれいにするドクターフィッシュ 海外ではアトピー治療の一方、感染症恐れ禁止する国も

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手足の洗浄やアルコール消毒の徹底重要

   日本やドイツとは逆に、ドクターフィッシュを禁じる地域もある。ロイター通信は2015年4月21日、米アリゾナ州最高裁判所が、ドクターフィッシュを利用したスパ施設でのフットセラピーを禁じる判決を下した、と報じた。州当局は、フットセラピーとしてドクターフィッシュを使用する施設は適切な方法で殺菌消毒しなければならないが、このスパ施設はきちんと消毒できておらず、2009年に安全基準違反を指摘した。その後、施設運営者がこれを不服として提訴したが、今回の判断では主張が認められなかった。

   米国では複数の州で、ドクターフィッシュの利用を禁じているという。

   2011年には英健康保護局(HPA)が、ドクターフィッシュによる感染リスクは非常に低いもののゼロではないとの見解を示した。2011年10月21日付「日経メディカルオンライン」の記事によると、こうだ。水温25~30度が維持される水槽には多種類の微生物がおり、ドクターフィッシュ自体も細菌を持つ。生きた魚を水の中に入れるので、水の滅菌と汚染の除去方法は限られる。魚から人へ、水槽の水から人へ、裸足で踏んだ床などを介して人から人へ、などの経路で感染症が発生する可能性があるという。

   もっとも記事では、事前に利用者の足に傷や感染がないことを確認し、水中で出血した場合はすぐに魚を別の水槽に移すなどすれば、潜在的な感染リスクは最小限に抑えられるとも書かれている。

   箱根小涌園ユネッサンでも、ドクターフィッシュの足湯施設を利用する前に足の洗浄を、また利用が終わったら手足のアルコール消毒を、それぞれ徹底している。また皮膚疾患がある場合は施設の利用を断っている。

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