いよいよ「自動運転車」のルール作りが始まった 事故が起きたときの「責任の所在」が最初のハードル

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米国ではハッカーがIT車を「乗っ取り」の報道も

   ただ、自動運転車といっても、加速やハンドル操作、ブレーキなどの一部機能を自動化する「安全運転支援システム」から、ドライバーが全く関与しない「完全自動走行システム」まで様々あり、自動化の程度に応じて4段階に分けられている。すでに衝突軽減ブレーキなど自動化技術の一部は市販車にも導入されているため、政府は自動化の段階が上がるにつれ、それに対応できるよう法律などを整備する必要がある。

   警察庁が設置した検討委員会の会合では「カメラで読み取る車線が消えていて事故が起きた場合はどこの責任か」「地図情報が更新されずに事故が起きたら責任はどうなるのか」といった意見が出たという。人間が運転する際には想像できなかったような課題が出てきており、これから慎重に問題点を洗い出し、論点を整理したうえで法整備の議論を本格化させる。

   一方、米国ではIT化された車をソフトウエア開発者らが乗っ取ったとする報道が出るなど、高度化した車へのハッカー攻撃も懸念されている。自動運転車の開発が進めば進むほどサイバーセキュリティー対策も軽視できない問題となっていくだろう。

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