いよいよ「自動運転車」のルール作りが始まった 事故が起きたときの「責任の所在」が最初のハードル

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   ドライバーが運転操作をしなくても安全に走ることができる自動運転車の開発が進むなか、実用化に向けて政府のルール作りが始まった。

   道路交通法や日本も批准する「道路交通に関する条約(ジュネーブ条約)」では、走行する車にはドライバーが乗り、さらにハンドルやブレーキなどを操作することが前提となっている。

  • SF映画のような自働運転車が5年後には実用化するのか(画像は高度運転支援システム「オートメイテッド・ハイウェイ・ドライビング・アシスト(AHDA)」を導入したレクサス。トヨタ自動車のホームページから)
    SF映画のような自働運転車が5年後には実用化するのか(画像は高度運転支援システム「オートメイテッド・ハイウェイ・ドライビング・アシスト(AHDA)」を導入したレクサス。トヨタ自動車のホームページから)
  • SF映画のような自働運転車が5年後には実用化するのか(画像は高度運転支援システム「オートメイテッド・ハイウェイ・ドライビング・アシスト(AHDA)」を導入したレクサス。トヨタ自動車のホームページから)

日本メーカーは2020年の実用化が目標

   日米欧の自動車メーカーが自動運転車の開発にしのぎを削るなか、各国からこの条約の見直しに向けた動きも出ている。日本政府も国家戦略特区プロジェクトとして自動運転タクシーの実証実験を神奈川県などで行う方針で、自動運転車の開発や実用化に向けた後押しに乗り出している。

   こうした状況を受けて、警察庁は2015年10月下旬に専門家らによる検討委員会を設置した。現在の法律は自動運転を想定したものでない。まず、事故が起きた時の責任の所在といった課題をまとめたうえで法的検討を進めていく。これから本格化が予想される自動車メーカーの公道実験に関するガイドラインも作成する。

   自動運転車はセンサーやカメラ、GPSなどの情報から人工知能(AI)が障害物までの距離や周囲を走る車両の速度などを解析して走行する。自動車業界は「人為的なミスを減らして安全性向上による事故減少や渋滞緩和が期待される」としており、日本の各メーカーは2020年東京五輪までの実用化を目標に掲げている。

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