スマホで縮小するデジカメ市場で日本ブランドは生き残れるか ニコン、創業100年で企業「ミュージアム」オープン

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レンズ交換デジカメ市場の日本製シェアは90%

   デシタルカメラのフラッグシップ機は1999年、本格的なデジタル一眼レフのさきがけとなったD1がデビュー。2003年のD2、2007年のD3、2012年のD4と進化し、現在は改良型のD4Sが最高峰だ。2013年には、フィルム時代のカメラを思わせるペンタプリズムカバーや操作ダイヤルを備えた最新鋭フルサイズカメラ、Dfを発売。プロカメラマンの間から「昔使っていたF3やFE2といったカメラを思い出す。懐かしさとともにカメラをコントロールする実感がわいてくる」「歴代のニッコールレンズがすべて使える」など話題を呼んだ。そんなカメラが存在するのも、初代Fから続くニコンの伝統があるからだろう。

   しかし、世界のデジカメ市場は、レンズ交換式デシタルカメラ(一眼レフ、ミラーレス)とコンパクトカメラを合わせ、出荷台数は2010年の1億2146万台がピークで、2014年は4343万台へと三分の一近くに落ち込んでいる。いうまでもなく、スマホの普及でコンパクトカメラの需要が激減したのが理由だ。ニコンが得意とするレンズ交換式も2012年の2015万台をピークに2014年は1383万台と減少している(カメラ映像機器工業会調べ)。

   一眼レフなどレンズ交換式デジカメの世界シェアは、キヤノンが44%で1位、次にニコンが34%で2位につけ、この分野では両社をはじめとする日本メーカーが、その技術力の高さでシェア9割を超えている。ニコンは「わが社のカメラは非常に強固なブランド力を有している。これはニコングループの財産であり、我々にはこのブランド力を守る使命がある。魅力的でニコンらしい新製品を出すことで、変わり続ける、進化し続ける姿をお見せしたい」と話している。

   デジカメの中でも付加価値の高いレンズ交換式は収益性が高く、工業製品の中でも日本メーカーが世界市場を席巻し続ける数少ない分野のひとつだ。

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