東日本大震災で助かった奇跡の「漂流犬」亡くなっていた 「民家の屋上」で救助された3年後に事故、ネット上で哀悼の声

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なぜかフェンスの扉を壊して飛び出す

「鎖やひもでつないでいたわけではありませんが、犬小屋の周りを鉄のフェンスで囲っていました。フェンスの扉にはカギをかけておきましたが、バンは、扉を壊して開けたらしいんですよ」

   その理由については、小野寺勝さんも分からない様子だ。

「地震があったわけではなく、震災もずいぶん前のことです。バンがなぜ深夜にそんなことをしたのかは、今でも不思議ですね」

   震災のときは、バンは、同じようにフェンスに囲まれた犬小屋にいて津波に流されたが、鎖やひもでつながれていなかったため、生き延びた。今回は、つながれていなかったため、災難に巡り会ってしまった形だ。

   しかし、小野寺さんや家族は、心の支えになってくれたとバンに感謝している。震災後に自宅の修繕をするなど生活の立て直しに苦労したときも、バンが一緒にいてくれたからだ。

   バンに代わって、15年5月からは柴犬を飼い始めた。ペットショップで買った1歳弱の雌犬だ。今度も、3人の子供たちがテレビアニメにちなんで犬の名前を付け、「ギン」と呼んでかわいがっている。

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