2ちゃんねらーが全力でハロウィンのゴミ拾いの「善行」? 「キンコン西野」の企画潰しで「一致団結」

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   ハロウィン翌日の東京・渋谷で、お笑いコンビ「キングコング」の西野亮廣さん(35)が発案したゴミ回収プロジェクトが行われた。約500人のボランティアスタッフが参加した一大イベントで、報道を見る限り大成功を収めたようだ。

   一方、メディアに報じられることはなかったものの、インターネット上では同プロジェクトに絡む「別の運動」も起きていた。実は、2ちゃんねるに集まる人々が西野さんの「企画潰し」を掲げ、一足先に本気の清掃に乗り出していたのだ。

  • ゴミ山の上には「VIPから」の文字(画像は2ちゃんねるより)
    ゴミ山の上には「VIPから」の文字(画像は2ちゃんねるより)
  • ゴミ山の上には「VIPから」の文字(画像は2ちゃんねるより)

「ハロウィンを世界で一番楽しんだのは僕たち」

   西野さん発案のプロジェクト「SHIBUYA Halloween ゴーストバスターズ」は、仮装した人々を「オバケ」、オバケたちが出したゴミを「オバケのカス」に見立て、オバケ退治のコメディー映画「ゴーストバスターズ」のように渋谷中のゴミを楽しく「退治」してしまおう、というもの。

   ハロウィン翌日の2015年11月1日には、事前に募ったボランティアスタッフ約500人が渋谷スクランブル交差点に集合し、朝6時から一斉にゴミ拾いを開始。その後、クリエイティブスタッフ約100人が一部のゴミを再利用して「トラッシュアート」を制作した。

   プロジェクトは、渋谷区、映画会社、東京デザインウィークなどを巻き込む一大イベントとなり、複数メディアが報じるなどして大きな注目を集めた。結果は大成功だったようで、西野さんも自身のFacebook上で、

「ハロウィンを世界で一番楽しんだのは、申し訳ないけど僕たちだった。朝から晩まで、見たことがない景色が、ずっと続いていた。本当に皆のおかげ。いつも遊んでくれてありがとう。また、面白いことをしでかしましょう」

と参加者に感謝の言葉を贈った。

   ただ、同プロジェクトを受けて清掃を行ったのは500人のボランティアスタッフだけではなかった。

   実はハロウィン当日夜、2ちゃんねるの「ニュース速報(VIP)」版では、西野さん一行がゴミ拾いを始める前に自分たちで渋谷をきれいにして「企画を潰してしまおう」という話が盛り上がりをみせていたのだ。

ゴミ山に「VIP」看板飾った証拠写真も

   もともとのスレッドは、深夜のゴミ拾いを呼びかけるものだったのだが、ある人物が同プロジェクトを発見し情報を共有した。西野さんは日頃からアンチが多いことで知られるだけに、2ちゃんねらーは、

「西野のゴーストバスターズが明日の朝掃除する前にピカピカにしようぜ」
「ゴミ袋に西野の功績にならないようなこと書き込むしかねーな」
「集めたごみでAA(アスキーアート)でも作って西野に見せつけてやろうぜwww」

などと一気に団結。11月1日未明には現地に到着した人々が途中経過を報告し始めた。

   実際に参加した人数は不明だが、3時前には「ハチ公前は全部片付けた」という報告が写真付きであった。その後、モアイ像や公衆トイレ周辺、井の頭口付近でも「大きなゴミはない」という報告がなされたほか、ゴミ袋の山に「ニュース速報(VIP)」版を意味する「VIP」と大きく記した段ボールを飾った「証拠写真」も投稿された。

   見守っていた人々からは明け方までエールが送られたものの、結果的には、西野さんによるプロジェクトのゴミ拾いは予定通り行われた。アート作品も無事に完成しているため、「企画潰し」に至ることはなかったようだ。

   ただ、モチベーションは何であれ、2ちゃんねらーの行為は「善行」に変わりなく、ネット上では称賛の声も送られている。なお、2ちゃんねるでは02年にも、27時間テレビ(フジテレビ系)の企画「湘南1万人のゴミ拾い」に先んじて海岸をきれいにしてしまおう、というオフイベントが実施されたことがあった。

   ちなみに2ちゃんねるの動きについては、西野さん本人も事前に知っていたようで、西野さんの情報発信用ツイッターアカウントは、直接言及することはなかったものの、企画潰しに関連するツイートを複数リツイートしていた。

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