「孤食」の高齢男性は2.7倍うつになりやすい 「共食」のススメ必要

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   1人で食事をすることが多い「孤食」の高齢者は、一緒に食事をする人がいる高齢者に比べて、男性で2.7倍、女性で1.4倍もうつになりやすいという調査結果を2015年10月27日、東京大学医学系研究科の谷友香子研究員らの研究チームが発表した。

   調査の対象は、要介護認定を受けていない65歳以上の高齢者で、2010年時点で落ち込むなどのうつ症状のなかった全国24市町の3万7193人。対象者のうち1人暮らしの男性で85%、女性で79%が孤食だった。3年後に、「高齢者用うつ尺度」(GDS)という簡易テストを使って、うつ症状の有無を調べた結果、約4400人がうつ傾向と判定された。

   その結果、家族形態と男女別で分析すると、1人暮らしの男性は孤食だとうつになる可能性は2.7倍、女性は1人暮らしでも誰かと同居していても孤食だと同じ程度の約1.4倍になった。同居人のいる男性では、1人で食べるのと同居人と一緒に食べるのとで、うつ症状の出やすさにはっきりした差はなかった。

   調査結果について研究チームでは「家族や友人と食事をしたり、自治体の給食サービスなどで共食を進めたりすることがうつ症状の予防につながる」とコメントしている。

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