T.M.Revolutionことミュージシャンの西川貴教さん(45)がツイートした「日本のハロウィンイベント」に対する違和感に、実業家・堀江貴文さん(43)が反論、双方の賛同者を巻き込み、議論に注目が集まっている。
偶然にもイギリスやアイスランドを訪問中だった西川さんは、現地のハロウィンと、仮装した大人が街を歩いたり騒いだりする日本のハロウィンイベントの違いを指摘した。一方、堀江さんは「何でもありでいい」と現状を肯定的に捉える考えを示す。
本場は「日本みたいなハロウィン感は全然ない」
東京・渋谷などに「ハロウィン仮装」をした若者が押し寄せた2015年10月31日。西川さんはツイッターで「ハロウィンの盛り上がりに水を差す気はないですが」と前置きしつつ、「本来のハロウィンで仮装するのは小さな子供達で、大人がコスプレして我がもの顔でねり歩いたりするもんじゃない」と日本各地で開かれているハロウィンイベントに「苦言」を呈した。
ただ、後のツイートで、ハロウィンイベントそのものに否定的なわけではなく「公共施設や商業施設を汚したり、通行の邪魔になる様な行為に対していかがなものかと申し上げたまで」とことわっている。どうやら、ここ数年マスコミに報じられているイベント参加者によるゴミや騒音などの問題に触れたものらしい。
「苦言」ツイートは11月1日14時半現在までに6万2000回以上リツイート(拡散)され、大きな注目を集めている。「まさしく同意見」「仰る通り」と賛意を示すリプライ(返答)が比較的多い。
一連のツイートを投稿した頃、西川さんはハロウィンの本場とされるロンドンやアイスランドの首都・レイキャビクを訪れていた。「(ハロウィンは)お盆みたいなもん」「家族で過ごすもの」「日本みたいなハロウィン感は全然ない」――「苦言」に付けたす形で現地の様子をそう伝えている。
ホリエモン、日本のハロウィンイベントは「SNSでのリア充ネタ作成の為」
諸説あるものの、ハロウィンの発祥は古代ケルト人が行っていた秋の収穫祭とされる。宗教的な意味合いも強く、日本の「お盆」にも似て死者の魂が現世に戻る日とされてきた。ハロウィンの象徴とも言えるかぼちゃのランタン(ジャック・オー・ランタン)は死者の魂を導いたり、悪霊を追い払ったりする役割があるという。
一方の堀江さんは15年11月1日、自身が運営するサイト「ホリエモンドットコム」やツイッターで、西川さんのハロウィン論に対し、「別に何でもありでもいいんじゃないの。時代によって変化するのもまた文化」と指摘。10月5日のツイッターでは、日本人がハロウィンに熱狂するわけを「SNSでのリア充(編注:現実世界での生活が充実していること)ネタ作成の為じゃないの?」と分析していた。
そんな堀江さんは、AKB48の「ハロウィン・ナイト」をサイバーエージェントグループのスタッフが踊るミュージックビデオ「Cyber Agent. Ver.」(15年8月公開)に出演。ジーパンに赤いボーダー柄の帽子、セーター、黒縁メガネという人気キャラクター「ウォーリー」の仮装をして踊っている。