心臓弱くても「腹上死」まず心配なし 性行為の運動量「階段で2回に上る」程度

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   心臓の弱い人がセックスに励むと腹上死の心配がある――こんな強固な都市伝説が覆された。

   独ウルム大学の研究者らは、心臓発作を起こしたことがある人が、発作の再発を恐れて性交渉を避ける必要はないとする研究結果を、米国心臓病学会誌「JACC」の2015年9月25日号に発表した。

「発作と性行為との関連は見いだせなかった」

   研究者らは30~70歳の心筋梗塞患者536人を10年間追跡調査し、性交渉と心疾患の発作リスクの関係を分析した。まず、被験者の性行為の頻度をアンケート調査したところ、約15%は「まったくない」、約5%は「月1回未満」、約25%は「週1回未満」、約55%は「週1回以上」と回答し、かなりの頻度でセックスしていることがわかった。

   調査期間中に100件の心臓発作などの有害症状が発生したが、発作前の1時間以内に性行為をした例(マスターベーションを含む)は全体の0.7%で、78%以上が発作の1日以上も前だった。つまり、性行為が発作の再発の直接的な誘因とみられるケースはきわめてわずかだった。

   チームリーダーのディートリヒ博士は、「発作と性行為との関連は見いだせなかった。被験者の性行為の運動量は、2階まで階段を登るか、活発に早歩きするのと同程度で、体への負担は少なかった。彼らに通常の性行為を再開すべきであると安心させることが大切だ」と語っている。

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