「最近は虫歯の治療に来る子どもがめっきり減った」
最近は「歯」を気にする人が増え、デンタルケアは欠かせなくなってきた。虫歯や歯槽膿漏などの予防・治療と、歯科医にかかったことのない人のほうが少ないかもしれない。歯科医へのニーズはまだまだあるし、「なり手」も多くいる。
とはいえ、少子高齢化で人口減少が続くなか、将来的には患者は減る。ある歯科医は、「最近は虫歯の治療で診察に来る子どもの患者さんはめっきり減りました」と話す。
患者が減るなか、歯科診療所は増え続けることで過当競争が起っていることは間違いない。
さらには、開業後もなかなか赤字を抜け出せないとの見方もある。診療所の医療設備への投資がかさんでいるうえ、診療報酬が上がらないなどで「ジリ貧」に追い込まれることが少なくないという。
歯科医といえば、もともと高収入のイメージがある。とても「夜逃げ」とは無縁と思われていたがそんなこともなくなった。腕がよければ患者も増えて、経営が安定するといったことも、期待できなくなっているのかもしれない。