日本女性「やせすぎ」で限界寸前 摂取カロリーは戦後の食糧難より低い

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モデルの基準「キレイでスリム、でもガリガリでない」

   ここでヨーロッパでのやせすぎに対する規制の動きが紹介された。スペイン・マドリードのファッションショー。ショーの前にモデルたちの身長と体重が測られる。スペインでは行政の指導で9年前からBMIが18未満のやせたモデルの出場が認められなくなったからだ。ショーの主催団体の会長、クカ・ソラーナさんがこう語る。

「この規制は一般の女性たちにいい影響を与えています。キレイでスリムだけど、ガリガリではない。これが私たちの考える美しさです」

   2006年に有名モデルのアナ・カロリナさん(享年21)が拒食症で死んで以来、各国でやせすぎに対する意識改革が進んでいる。イギリスでは細すぎるマネキンが市民の抗議で撤去された。フランスでは2015年4月、やせすぎモデルの雇用禁止法が成立、違反した業者は罰金・禁固刑に課せられることになった。スペインでは政府が1万人以上の女性の体格調査を行い、平均的な女性の体格データをファッション業界に提供、服のサイズやマネキンを現実的な女性の姿に合わせるよう指導を始めている。この政策の中心になった元厚生・消費者省大臣のエレナ・サルカドさんはこう語る。

「スペイン憲法では、国民は健康を保護される権利を持つと定められています。女性がモデルやアイドルに似ようとするのではなく、自分の容姿を気に入り、健康が大切だと気づくようにするために政府が動きました」

   ここで番組のゲストが紹介された。2010年ミスユニバース日本代表でモデルの板井麻衣子さんだ。BMIは18.0である。MCの国谷裕子が板井さんに聞く。

国谷「モデルとしてスペインの動きをどう思いますか?」
板井「私自身は肯定的にとらえています。女性がやせたい理由の1つに周りの目を気にすることがあります。BMIが18という基準をファッション業界が打ち出すことで、社会全体にやせすぎに対する関心が高まるのは大歓迎です。第一線で活動しているモデルは、みんな葛藤の中でもしっかり運動をしてスリムな体を目指しています。食事制限だけで減らすのは危険です」
国谷「美とは何か、若い女性に問いかけられていますね」
板井「はい。食べちゃいけないことばかり考えずに、いま何を食べるべきか、ポジティブに食べる方向に気持ちを持っていってほしい。ミスユニバースの大会では体重を増やすことをしました。世界のミスコンテストでは健康美が一番重要ですから」
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