過去には「乗客がシンナーを吸っていた」事例も
過去の報道を見ると、乗客が報告する電車内の異臭は「焦げ臭いにおい」が多いようだ。15年4月24日の17時10分頃、大阪市にある東海道新幹線新大阪駅で停車していた新大阪発東京行きこだま678号(16両編成)の車内から「焦げたような臭いがする」との通報があった。また、14年12月17日14時半ごろ、市川市の京葉線二俣新町駅で停車中の蘇我発東京行き上り電車(10両編成)に乗っていた10代の少年が「座席下から焦げ臭いにおいがする」と車掌に申し出ている。
一方、「シンナーのような臭い」が報告された例も少数ながら確認できる。06年9月1日7時45分ごろ、大阪市北区のJR大阪駅で尼崎発高槻行き普通電車(7両)から降りた男性が駅員に「2両目でシンナーのような臭いがする」と訴えた。
また、02年3月9日には実際に車内でシンナーを吸った乗客が逮捕される事件も起こっている。容疑者の男性は名古屋方面に一人旅をして帰る途中、名古屋発難波行き近鉄特急の座席でビニール袋に入れたシンナーを吸っていた。車掌が発見し警察へ通報。02年3月10日付け朝日新聞朝刊によると、男性は警察に「昨年、父が死んだ。人間関係もうまくいかない。むしゃくしゃしていた」などとその動機を話したという。