ドラフト会議でも巨人だけ「監督不在」
球界は疑心暗鬼の状態にある。
「これで終わりとなるのかどうか。もし、もっと広がっていたとしたら...ぞっとする話だ」
球界の声だ。当然だろう。
およそ半世紀前の賭博事件も、最初は一選手の名前が挙がり、それを機にあっという間に球界全体に広がった。それだけではない。公営競技にまで及んだ。その大きさから「黒い霧事件」と呼ばれたのだった。
今回はまだ3人だが、一気に広がることもありうる。それを球界は恐れているのだ。
それにしても、球界の盟主といわれる巨人が舞台というのは信じられない思いである。
「タガが緩んでいるのかも...」
原辰徳監督は退任の会見でそう言った。巨人は後任監督の問題でも焦りが見られる。10月22日のドラフト会議では、監督不在唯一の球団として参加。これまでにはありえない状態だった。
(敬称略 スポーツジャーナリスト・菅谷 齊)