昔から「髪は女の命」と言われるほど、女性にとって髪の毛は大切。だが今日では、30代で抜け毛がひどくなると痛感している女性が多いようだ。
薄毛・抜け毛対策に、日々の洗髪を今一度見直してはどうだろうか。洗い方はもちろん、シャンプー選びもポイントになる。
髪の毛の本数は35歳以降減り始める
花王が2013年11月、35~69歳の女性417人を対象に実施した調査では、「抜け毛が多くなった」と答えた割合が全体の63%に上った。年齢と毛髪の本数を調べた別の調査では、30~34歳をピークに35歳以降は減り始めているグラフがウェブサイトに示された。同社によると、髪の成長サイクルが年齢と共に乱れると、髪が抜けてから新しく生えるまでの期間が長くなるという。日本人の髪は平均約10万本で、1日50~100本程度の抜け毛は自然な生理現象と考えられる。だが、「抜け毛が増えたかも」と感じ始めたら手入れが必要な時期かもしれないと指摘している。
アデランスの調査では、女性が髪の毛の老化を強く感じるようになるのは40代からとの結果が出た。2015年9月16日に発表された「髪のアンチエイジングケアに関する意識調査」で、全国30~70代の女性515人のうち、髪の老化を実感している年齢は、40代で87.4%に達した。30代でも67.0%と高い。その人たちに対して、髪の老化についての具体的な悩みを質問すると、多かった答えは30代と40代いずれも「白髪が増えた」「ツヤが減った(パサつきが増えた)」「抜け毛が増えた」の順でトップ3となっている。
注目なのは、30代の40.6%が「抜け毛が増えた」を挙げた点だ。調査の中では最も若い層の30代だが、この割合は全年代を通して最大となった。抜け毛に関する悩みを強く感じているのは30代だったのだ。
シャンプー前にお湯で流すと7~8割の汚れ落ちる
抜け毛には、普段使っているシャンプーが大きくかかわっているようだ。2015年9月30日放送の「あさイチ」(NHK)では、女性の薄毛を取り上げた。
毛髪診断士の沖島美雪さんによると、シャンプーは2、3日使用して違和感や頭皮にトラブルがなければ合っているが、かゆみやフケ、赤みが出るようなら使用を中止した方がよいそうだ。自分の顔の肌にしっくり合った石けんと同じシャンプーを選べば、外れはないとアドバイスした。
シャンプー前に乾いた髪をよくブラッシングして、頭皮と髪の汚れを浮き上がらせる。次に頭皮全体にお湯を通すように流す。これで7~8割の汚れは落ちるそうだ。お湯を流す際は、頭をボールに見立てて、指でボールをつかむようにする。「ショートカットの人は1分程度、セミロングの人は2分程度」が目安の時間だ。
シャンプーで洗う際も同様に、ボールをつかむように指の腹で頭皮を丹念にもみ洗いする。すすぐ際は後頭部の流し残しに注意して、髪のぬめりがなくなるまで流すのがポイントだ。