人気パフォーマンスグループ「AAA(トリプルエー)」の直筆サイン入りグッズにスタッフが書いた偽のサインが紛れ込んでいた件は、所属事務所の公式発表前からネットで騒ぎとなっていた。
グッズの写真をツイッターに投稿したファンが、「一瞬で偽物と分かる下手さ」などと指摘している。
末吉秀太の「Shuta」が「Suta」に
偽のサインは、「『AAA Cafe』スイーツパラダイス(SoLaDo原宿店・心斎橋店・福岡PARCO店)」「ぐるなびでAAA特別プランを予約してキャンペーン特典をGETしよう!(in TOKYO)」「AAAのプリでアルバムを作ってAAAに会おう!!」の3企画で見つかった。いずれも企業とのコラボレーション企画で、AAAに関連する商品の購入者にメンバーの直筆サイン入りCDやポスター、コースターなどが贈られる。
しかし、AAAが所属するエイベックスマネジメント(東京都渋谷区)は2015年10月19日、サイン入りグッズを限られた時間で準備しようとした1人のスタッフがメンバーに無断で「サイン」を書いていたことが判明したと発表。同日、AAAメンバーも「たった1人のスタッフさんが単独で行った行為とはいえ、私たちは、AAAスタッフをこの10年以上ずっと信じていろいろな事を乗り越えてきました。それを思うと本当に悔しいです」との声明を公式サイトで公表するなど、事態は意外な方向に発展した。なお、偽のサインを記したグッズの名前は明かしていない。
一方、ツイッターでは公式発表前から「偽物」の存在が噂されていた。グッズがファンのもとへ届き始めた10月頭から、「どの影武者さんが書いたの?」「一瞬で偽物と分かる下手さ」「メンバー(によるサイン)では絶対ない」といった書き込みが写真とともに次々投稿されていた。
ツイッターの写真を見る限り、一部メンバーのサインに通常と明らかに違う文字の書き方が認められる。いずれも曲線が必要以上に曲がっていたり、不自然にガタガタしていたりとファンなら不審に感じてもおかしくないレベルだ。例えばメンバーの末吉秀太さんが一部グッズに記したとされるサインは、「Suta」とスペリングを誤っていた(編注:普段は「Shuta」)。
「食べたくもないもの一生懸命食べて高いお金払って通ったんやで」
こうした写真が拡散されると、
「サイン貰うために食べたくもないもの一生懸命食べて高いお金払って通ったんやで」 「ファンを馬鹿にしすぎ」
といった批判が噴出した。これに対し、
「メンバーを疑うのは失礼」 「AAAに限ってそんなことしない」
などの反論も飛び出し、双方が激しい議論となった。15年10月7日にはメンバーの日高光啓さんの公式ツイッターアカウントに「サイン、偽物だったんですか?」と質問するファンも現れた。そしてこの時、日高さんは「六本木のavex本社の会議室を借り切って書いたので本物ですが...しっかり時間を取ってやっているので、公式で出たものが偽物の確率は0%です」と回答している。
今回は「偽物があった」との公式発表で決着したものの、オークションサイトなどにはAAAメンバーの「直筆サイングッズ」が今も大量に出回っている。色紙やポストカード、カラーボールと素材は比較的安価ながら、一部は2万円を超える高い価格で落札されている。