サーファーやダイバーは納豆アレルギーになりやすい!?――こんな驚きの情報がマリンスポーツ愛好家のサイトで話題になっている。
ことの発端は2014年10月、大阪で開かれた日本皮膚科学会中部支部学術大会で、横浜市立大学皮膚科の猪又直子准教授が発表した「納豆アレルギーがサーファーに多発する」という報告だ。
海の中で繰り返し刺されるうちに...
報告によると、2004年以降に同大学皮膚科で診療した納豆アレルギー患者18人にスポーツ歴や仕事などを調べたところ、12人がサーファー、2人がダイバー、1人が潜水作業員で、計15人(83.3%)が海の中に長くいる生活をしていた。納豆は健康にいい食べ物だが、近年、数は少ないものの納豆アレルギーの患者が見つかっている。納豆のネバネバ成分のポリガンマグルタミン酸に反応して、じんましんや呼吸困難、意識不明などのショック症状(アナフィラキシー)を起こすのだ。
もともと患者が少ないのに、なぜ高い確率で「湘南サーファー」らに多いのか謎だったが、あるサーファーが「クラゲを食べてアナフィラキシーを起こした」と語ったことがヒントになった。クラゲの触手にもポリガンマグルタミン酸が含まれており、海の中で繰り返しクラゲに刺されたため、アレルギー体質になったとみられる。
遅発性でわかりにくい
納豆アレルギーは遅発性で、食べてから平均で約10時間たたないと発症しない。何がアレルギーの元なのかわかりにくいのが特徴だ。海水浴でクラゲに刺されることが多い人は気をつけたい。