乳がん手術によって右乳房を全摘出した元女子プロレスラーでタレントの北斗晶さん(48)の「呼びかけ」が、多くの女性を動かしたのかもしれない。
今、乳がん検診を受けたい人からの問い合わせや予約が各地の医療施設に相次いでいる。ちょうど北斗さんが乳がん検診を受けるようブログで呼びかけた2015年9月後半頃から、目立って増え始めたのだという。
「報道された途端、問い合わせが増えました」
「年内は予約でいっぱいだったんじゃないでしょうか」
東京都がん検診センター(東京都府中市)の担当者はJ-CASTニュースの取材に、驚いた様子でこう語った。9月後半以降、同センターで実施する乳がん検診「日帰りがんドック」の受診希望者がにわかに増えた。担当者によると、15年9月中旬には10月中旬ごろに予約が取れたものの、現在は12月まで予約で埋まっているという。
乳がん検診を受けたい人が増えているのは東京だけに留まらない。大阪がん循環器予防センター(大阪市城東区)の担当者も「(北斗さんの乳がんが)報道された途端、翌日から問い合わせの数が増えました」、名古屋市健康増進課の担当者も「感覚的に問い合わせの数は増えたと思います。意識が高まっているのではないでしょうか」との声を寄せる。
北斗さんは乳がんを公表した9月23日のブログで「若かろうが年を取っていようが乳癌検診に行ってください!乳癌の専門医にしか分からない自分では直視出来ない、触っても分からない乳癌の位置もある事を、このブログを読んでくださった皆さんにも知ってもらいたい」と女性に乳がん検診を受けるよう呼びかけていた。それが「功を奏した」と言えるのかもしれない。
北斗さん自身もその影響を感じていたのか、10月3日の退院後会見で「病院への乳がん検診の予約がすごいみたいです」と語っている。