身に着けて歩ける小型のコンピューター「ウェアラブル端末」のラインアップが増えてきた。腕時計型や眼鏡型、ペンダント型の端末を、手持ちのスマートフォンと連動させて使う。
主な用途のひとつが健康管理。運動や睡眠、消費カロリーを計測し、日々の健康維持に役立てるというものだ。
長時間座り続けないように、腕時計が立ち上がるよう指示
腕時計型のウェアラブル端末にはこれまで、米アップルやソニーモバイル、韓国サムスン電子といった大手メーカーが商品を投入してきた。購買支援サイト「価格.com」2015年10月12日付の「売れ筋ランキング」を見ると、首位にはアップルの「アップルウォッチ・sport 38mm」モデルとなっている。
アップルウォッチの健康機能について見てみよう。公式ウェブサイトによると「1日を通じてアクティブに動くこともフィットネス」と位置付け、「犬の散歩、階段の上り下り、子どもと遊ぶ動作といったあらゆる体の動きを測定します」とある。長時間座り続けると健康を害する恐れがあるため、1時間以上座っているとアップルウォッチが立ち上がるよう促す。さらに、1日当たりに消費するカロリーを設定してどのぐらい達成できたかを表示、早歩き以上の運動を記録し続けるといった機能ももたせている。
ソニーモバイルの「スマートウォッチ」の場合、対応する健康系アプリを使用することで、歩数や消費カロリーといった活動記録を記録できる。
2015年9月30日、NTTドコモが予約受け付けを開始した健康管理用ウェアラブル端末「Orbit(オービット)」は、オーストリアの健康サポート製品メーカーのランタスティックが開発した。歩行距離や睡眠時間、燃焼カロリーを24時間測定し、利用者の生活改善を支援する。
ペット向け「スマート首輪」は資金調達成功
ウェアラブル端末による健康管理は、ペットにまで及んできたようだ。インターネット上で広く資金調達を実施する「クラウドファンディング」のサイトに登場したのは、「スマート首輪」。そこには、ペットの健康状態を把握する各種ソフトやGPS機能が内蔵されている。飼い主のスマホと連動して、ペットのその日の消費カロリーや体重、睡眠時間といった情報が表示される仕組みだ。GPSによる追跡機能を使って、ペットが今どこを散歩しているかもスマホで突き止められるという。
2015年10月12日現在、目標の10万ドル(約1200万円)を上回る約11万ドル(約1320万円)の資金が既にサイト上で集まっており、現在も受付中だ。