日本政府、「南京大虐殺」外交で大敗北 ユネスコ「世界記憶遺産に登録」発表

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新華社記事では「30万人」が既成事実扱いに

   実際、登録を伝える新華社通信の英文記事では、「地の文」で背景を解説。「30万人」は、すっかり既成事実扱いになっている。

「1937年12月13日に日本の侵略者が最初に南京を占領し、市内で6週間にわたる破壊、略奪、虐殺を始めた。これらの行為は日本陸軍によって事前に計画され、組織的で、意図的に実行された。身を守るすべのない市民や武装していない兵士を含む30万人以上の市民が殺害され、数えきれないほどの強姦、略奪、放火も起こった」

   日本も登録をめぐる中国側の動きには警戒していたはずだった。菅義偉官房長官は2015年10月2日の記者会見で、

「日中両国が関係改善のために努力をする、それが必要な時期に中国がユネスコの場を政治的に利用して日中間の過去の一時期における負の遺産をいたずらに強調しようとしている」

と中国側の動きを非難していた。これに加えて、

「中国に再四、累次抗議の上取り下げをするように申し入れをしてきている」

と述べ、ユネスコ側に繰り返し政治利用に関する懸念を伝えていることも強調した。だが、それも奏功せずに登録が決まってしまった。

   日本外務省は登録の発表直後に、

「一方的な主張に基づき申請されたもので、中立公平であるべき国際機関の行動として問題であり、極めて遺憾だ」

とする報道官談話を出した。

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