石田純一、番組やCMの降板なかった 安保反対スピーチの影響は出たのか

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   安保デモで壇上に立った俳優の石田純一さん(61)が、その影響でテレビ番組やCMを次々にキャンセルさせられたと取材に答えたと週刊新潮が報じた。ネット上では論議になっているが、どこまで本当のことなのか。

   安保法案が採決される前の2015年9月17日夜、石田純一さんは、国会前のデモに参加し、4分強のスピーチまで披露した。

  • スピーチの影響はなかった?
    スピーチの影響はなかった?
  • スピーチの影響はなかった?

「番組3つ、CM1つを降板」と発言したと報じられる

   雨の中で傘も差さずにマイクを握りしめた石田さんは、日本は世界が誇る平和国家だとして、個別的自衛権でも守れるのになぜ集団的自衛権が必要なのか、アメリカには友達でもちゃんと言えなくてはおかしい、と持論をぶった。そして、戦時中は一般の人にも多くの犠牲者が出たことを強調し、「戦争は文化ではありません!」と叫んだ。

   以前に話題になった自らの発言「不倫は文化だ」にひっかけたものらしい。すると、「そうだ!」との掛け声が上がって、デモ隊から拍手が沸いた。このスピーチは各メディアでも報じられて、話題になった。

   ところが、週刊新潮の10月8日発売号によると、石田さんは、スピーチの影響が出たことを取材に告白した。「テレビ番組を3つキャンセルされました」「CMも1つなくなった」と答えたというのだ。そして、スポンサー2、3社から、広告代理店を通じて厳重注意を受けたともした。

   そのときは、二度と国会にデモに行くな、メディアの前で政治的発言をするな、と釘を刺されたという。しかし、石田さんは、世の中のためになることをと思ってデモに参加するなどしているとして、「それは受けられない」と拒否したことを明らかにした。

   デモで登壇したのは、デモへの参加をマスコミの記者に見つかって取材に応じたら、学生団体「SEALDs」のメンバーに引っ張り出されたからだという。

   新潮の記事が出ると、ネット上では、意見が分かれて論議になった。

スポンサーから厳重注意を受けたことは認める

   石田純一さんを応援する声としては、「負けるな...!」「政府に抗議して何が悪い?」「勇気ある姿勢を称えたい」などと書き込まれた。一方で、「使いづらいから政治色出すなってことだろ」「企業イメージ考えたら当たり前のこと」「発言にはリスクが伴う」として、自業自得だとする意見も出ている。

   ところで、石田さんが番組やCMを降板させられたというのは事実なのだろうか。

   石田さんの公式サイトを見ると、テレビ番組では、10月に入ってもレギュラー出演は減っておらず、ゲスト出演はむしろ増えている。発言から4日後に更新されたブログでは、SUV車専門店チェーンのCM撮影が紹介されていた。

   石田さん所属事務所のスカイコーポレーションでは、番組やCMの降板について、マネージャーが「そんなことはないですよ」と取材に否定した。

「現場にはいませんでしたので、どのような発言を捉えて記事になったのかは分かりませんが、本人はたぶん、そうなるかもしれないというニュアンスで言ったのではないですか。番組やCMの出演については、何も変わっておらず、10月の出演が増えたのは、波がある中でたまたま多かっただけということです」

   一方で、スポンサーから厳重注意を受けたことは認めた。

「CMは6社と契約しており、『今後は気を付けて下さい』と関係各社から言われました。安保法案には反対や賛成があり、企業の顔として、そういうお客さまの気持ちも汲んで下さいということです。事務所からも、同様なことを本人に伝えました」

   ただ、石田さんがデモ参加や政治的発言を今後も続けると答えたことについては、こう言う。

「言論の自由ですから、後は本人次第になります。今後のことについては答えていませんでしたが、気を付けて目立つことはしないように考えると思っています」
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