値上げで客離れ止まらない牛丼店 期間限定値下げは泥沼化の端緒か

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サラリーマンは弁当持参で自衛

   一方、「吉野家」が牛丼並盛りを300円から一気に380円に値上げしたのは2014年12月。円安などによる牛肉の調達コストの上昇を受けてやむなく踏み切った。「うまい、やすい、はやい」のスローガンを守るにはギリギリの決断だったとされるが、やはり吉野家も客離れを招いてしまった。2015年1月に既存店客数が前年同月比17.8%減となって以降、今年9月までの間、8月を除いて10%超の既存店客数前年割れが続いた。「松屋」の既存店客数も振るわない結果が続いている。

   牛丼値上げの影響で客足はコンビニの総菜などに移ったほか、「昼は弁当持参」というサラリーマンが増えたとみられている。「吉野家」の「牛丼一筋80年」のテレビCMが流れていた1980年頃から30年以上経った現在、100年超の歴史を持つにいたった日本独自のファストフード牛丼も、本当の曲がり角を迎えた可能性がある。

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