いよいよ上場、郵政3社株は儲かるのか NTT株を彷彿とさせる「いけいけ」ムード

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NTTフィーバーの再現なるか!

   ある個人投資家は、郵政株は「買い」と言い切る。日本郵政は中期経営計画で、配当性向50%以上を目標に据えることを表明。ゆうちょ銀行は50%以上、かんぽ生命も30~50%の配当性向を目標としていることを評価しているからだ。「長く保有してもいい」と話す。

   また、今回の郵政株の上場は東日本大震災からの復興財源(約4兆円)を手当てすることを目的としている。そのため、「政府も失敗させられないはず」との読みもある。

   さらには、NTT株フィーバーの再来を期待する向きもある。NTT株は上場時(1次売り出し)の応募倍率が6.4倍と、個人投資家が熾烈な争奪戦を繰り広げた。売り出し価格119万円に対して初値は30%超上回る160万円が付き、2か月後には318万円の高値を付けた。

   バブル崩壊後の株価の長期低迷で塩漬け状態に陥った投資家も少なくないが、株式投資の経験の長い投資家の中には、当時のNTT株で成功した人も少なからずいるというわけだ。

   実際、過去の政府放出株の中で、初値で売り出し価格を下回ったのはJT株だけ。それも長期投資の視点でみれば株価は上昇。2015年に上場来高値を更新しており、政府が保有する株式の売却はおおむね成功しているといっていいかもしれない。

   半面、「買いません」という、別の個人投資家は「(買うという声を)まったく聞かないんですよね。騒いでいるほど売れないんじゃないかな」と漏らす。

   「(郵政株に限らず)IPO案件は売り出し時にピークを迎える銘柄少なくないですから、上場後に値下がりしたときが買いどきかもしれません」と話す。

   2015年夏以降に乱高下している日経平均株価も、アベノミクスの効果で右肩上がりが続いてきた。「郵政株の売り出しを意識していた感じもあって、郵政株の上場をきっかけに相場が下落傾向に転じる」との見方があるほか、郵便事業を抱える日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命とも内需型のため、その収益性に疑問をもつ個人投資家もいる。

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