河野談話には「個人としての見解を申し上げるのは適当ではない」
1993年の「河野談話」への反応も変化した。2013年には、
「あ、従軍慰安婦問題の嘘を広めた野郎だ!」
というツイッターの書き込みに、
「俺がなにかしたか?」
と怒りの返信をしていた。今回の会見では、産経新聞の記者が、
「お父様の河野洋平さんが官房長官時代に発表された、慰安婦募集の強制性を認めた河野談話について、大臣はどうお考えか」
と質問したのに対して、河野氏は、
「個人としての見解を申し上げるのは適当ではないと思う。政府として村山談話、河野談話を継承するということを総理が申されている(編注:「申している」または「仰っている」の言い間違いだとみられる)わけだから、その通りで、付け加えることも引くこともない」
と安全運転に努めていた。
安倍首相は河野氏について
「閣内でも改革断行の総元締として、これまでの経験をいかしてあらゆる改革を一気に加速してもらいたい」
とも期待を寄せる。河野氏は過去の発言を事実上「封印」した形だが、それでも「改革断行」できるかが問われることになりそうだ。