秋田大学は2015年10月7日、2014年度決算で赤字額を大幅に圧縮する不適切な会計処理をしていたと発表した。沢田賢一学長は同日、同大で記者会見し、「大学への期待を大きく裏切ったことを心からお詫びします」と陳謝した。
報道などによると、不適切に処理されたのは個人や一般企業からの寄付金。寄付金を目的外で使用するには寄付者の同意が必要だが、同大は承諾を得ずに約7億2000万円分を経費として使ったように見せかけ、収益に回していた。
処理を主導したのは財務担当の理事で、実際は過去最多の15億円以上あった赤字額を約8億1000万円として計上。沢田学長らも事前に同意していたという。また、その後の内部・外部監査でも不正を見抜けず、文部科学省も承認していたという。
同大は財務担当理事を学長付理事に更迭したほか、沢田学長の役員報酬(10分の1)の3か月返納などを決めた。