京都府警「当たり屋行為は認識していない」
フェニックステレビでは、こうした行為について、観光客であっても国のイメージを代表しているとして、現地のルールや習慣を守るよう呼びかけている。
中国人観光客による当たり屋行為があったというのは、本当なのだろうか。
東山署の警務課長は、8月21日に取り扱った事故について、脅迫や恐喝があった事実は認識していないと取材に説明した。貼り紙にあった内容のことは話していないという。中国人観光客のトラブルについても、最近では110番通報があるまでのことは聞いていないとした。
東山区役所の地域力推進室でも、8月21日の件について、「話は伝え聞いていますが、事実関係はつかんでいません」と取材に答えた。ただ、「多くの中国人観光客の方が来ていて、いろいろなトラブルがあることは聞いています」と言っている。
祇園町南側地区まちづくり協議会の広報担当者は、中国人観光客の当たり屋行為があったかについて、「事実関係は当人同士しか分かりませんので、確認しようがないです」と取材に話した。貼り紙は8月下旬ごろから、地区内の約400戸に配布したというが、当たり屋行為があったように読める点については、「書き方に問題があったとの認識は持っています」と認めた。
とはいえ、中国人へのビザ発給要件が1月に緩和されてから観光客の数が大幅に増え、前出のようなトラブルがたくさん出ていると明かした。
「昨年10月には、舞妓さんが中国系団体の観光客10人ぐらいに取り囲まれ、写真撮影を強要されたことがありました。逃げると腕をつかまれ、袖を引っ張られて1、2万円はする襦袢を破かれています。類似ケースは多数あり、今回は悪質だったため、警察に被害届を出しました。文化の違いからトラブルになることはあると思いますが、マナーもすごく悪いと感じています」
追記(10月7日):祇園町南側地区まちづくり協議会は、お知らせの貼り紙の中で、中国人観光客が「何もケガはない」としたことは事実と異なるとして、観光客は打撲と診断を受けて湿布薬1袋を処方されたとするお詫びと訂正を10月6日付で出したことを明らかにした。今後、地区内の約400戸に配布する予定だという。現在は、料理店の女将が保険会社を通じて観光客側と示談交渉をしていることも明らかにした。