全国に100軒はある「大勝軒」って何だ 山岸さんがのれん分けした店ばかりと思うと...

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「大勝軒、おいしくなくなった」といわれた・・・

   「大勝軒 味と心を守る会」メンバーの一人、「川崎 大勝軒」店主の深町英雄さんによると、「山岸一雄さんと飯野敏彦さんとは血縁関係はなく、飯野さんは多くの弟子の一人でした。山岸さんは、熱心に修行を積んでいた飯野さんをかわいがっていました。飯野さんもそれに応えようと励んでいました。それが・・・」とこぼす。

   分裂が決定的になったのは、山岸さんの告別式のあった2015年4月8日だった。葬儀後、火葬場で「マスター(山岸さん)と最後のお別れがしたい」と願い出た弟子たちが門前払いを受けたほか、「亡くなったことや葬儀の日程も知らされなかった」(深町さん)人もいた。

   しかし、深町さんは「のれん会は、たとえばPRや取材の機会を均等にすることなどを目的としていましたが、それが徐々に取材対応や新商品の開発などについて、本店の許可が必要になるようになったのです」と、本店と他店とのトラブルがあったことを明かす。

   深町さんは、「実際にお客様から、『この前、どこそこの店で食べたけど、おいしくなかった』とはっきり言われたこともありました。同じ『大勝軒』の看板ですから、お客様は何かあるとクレームを言ってくるんですよ。そんなことですから、いまは『のれん会』とはいっしょに商売できないと感じています」と話し、もしかしたら「(飯野さんに)他店が本店よりも目立つようなことはいけないといった、猜疑心があるのかもしれません」とみている。

   「軋轢」の真相ははっきりしないが、両者の溝が深いのだけは確かだ。

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